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蛾(マイマイガ・クスサン)の大量発生について

 近年7月~9月にかけて大発生しているマイマイガとクスサンの2種類の蛾について注意喚起として、以下のとおり周知します。
 翌年の蛾の個体数を減らすため、卵の駆除等、ご協力の程よろしくお願いいたします。

マイマイガの特徴について

 マイマイガは、オスが暗褐色、メスが白色の大型の蛾で、4~5月頃に卵から幼虫が孵化し、8月にかけて成虫となり、成虫の寿命は1週間から10日程度と言われています。
 マイマイガはドクガ科でありますが、孵化直後の幼虫にのみ毒毛があると考えられ、成虫には毒はありません。但し、人によっては幼虫時の体毛や成虫時の鱗粉が肌につくと発疹の出ることがありますので、直接触れないよう注意してください。
 卵は約500個程まとまった卵塊で褐色の鱗毛に覆われているのが特徴で、卵はそのまま越冬し、春先に孵化して幼虫(毛虫)になります。
 先述のとおり孵化直後の体長5mm以下の幼虫については、毒毛と考えられている毛があります。色は黒色で個別で生活しており、糸を出したり、風に飛ばされる等で身体についたり、洗濯物についたりすることがありますので、注意してください。
 成虫となった場合、口が退化して栄養補給ができなくなるため、寿命は短くなりますが、殺虫剤が効かなくなります成虫は水銀灯の白照明や白っぽい外壁を好むことから、その周辺の外壁や木の幹に卵を産み付けます。
 大発生は、約10年周期とされ、その後数年は継続する傾向ですが、大発生するメカニズムはわかっていません。道内では1977年~78年、1987年~88年と大発生があり、音威子府村では2001年~2002年、2013年~2014年に大発生している記録があります。
 また、村の市街地で孵化した毛虫は成虫になる前に殆ど死んでしまい、市街地を飛んでいる蛾は山林で羽化したものになります。

 

クスサンの特徴について

 クスサンは、オスメスどちらも黄褐色・赤褐色のマイマイガより大きい蛾となっており、元々暖かい地域に生息していましたが、近年は北海道の各地で9月前後に発生しています。寿命はマイマイガと同じく1週間から10日程度となります。なお、クスサンは幼虫・成虫どちらも毒はありませんが、大型の蛾であることから不快害虫として扱われます。
 卵は小粒の卵塊で、幼虫の食樹となる木の幹に多数の卵を産み付けます。マイマイガと同様に卵は越冬し、春先に孵化します。
 幼虫は黒色で、集団で生活します。色々な種類の木の葉を食べるので、大量発生時の幼虫では近隣の木々を巻き込んだ食害が生じます。夏頃に水色の毛虫に変わり、サナギを経て成虫となります。
 成虫はマイマイガと同じく口が退化するので、殺虫剤が効かなくなります。
 大発生は2006年頃から道内でみられ、2022年・2023年と大発生が続いており、大発生が続いている理由もわかっていません。

 

駆除・対策について(マイマイガ・クスサン共通)

卵の状態(8月~翌4月)

 卵の状態で駆除するのが一番効果的となります(成虫は殺虫剤が効かないため)。
 駆除する際は、長袖の着衣、マスク、ゴーグル、手袋等を着用するなど十分に注意してください。特にマイマイガの卵は、卵を覆っている鱗毛が飛散することがあるので、周りにも注意して駆除してください。

 駆除方法は、ヘラや角形のペットボトル(真ん中で切ったもの)ではぎ取り、地中に埋めるか一般ごみ(緑色の指定ごみ袋)として処分してください。なお、はぎ取る際は、卵が頑丈にくっついているので、外壁等を傷つけないよう注意して行ってください。
 粘着テープで貼り付けてはがすこともできまして、数回繰り返すと取れます。使用した粘着テープは卵と同様に一般ごみ(緑色の指定ごみ袋)として出してください。
 また、スチーム洗浄機や高圧洗浄機を使用することで除去もできますが、そのまま土や砂利の上に放置しますと、春にそのまま孵化しますので、拾い集める必要がありますのでご注意願います。

 

幼虫の状態(4月~6月)

 幼虫の場合、火箸や割りばし等で捕獲して地中に埋めるか、バケツ等に水と少量の洗剤を入れたものを用意してその中に入れて駆除するのが確実でありますが、小さいうち(体長10mmまで)は噴霧スプレータイプの殺虫剤も有効です。但し、風に飛ばされるほど軽いので、スプレーする際は周りに気を付けてください。また、幼虫が大きくなるにつれて殺虫剤が効かなくなっていきます。

 

成虫の状態(7月~9月)

 成虫の場合、殺虫剤が効かないことから、基本的には蛾を家に入れないような対策が中心となります。

  • 遮光カーテン等を使用して、外に光が漏れないようにする。
  • 白色の光に寄ってくるので、水銀灯には袋をかぶせる等で色を変える。
  • 明かりを誘虫性の低いLED・ナトリウム灯に切り替える。

 また、駆除する場合はほとんど殺虫剤が効かないため、成虫を火箸や手づかみで取り除く際は、羽にあるりん粉が肌につくと、人によっては発疹の出ることがありますので、長袖の着衣、マスク、ゴーグル、手袋等を着用するなど十分に注意してください。

 

総括・補足

 駆除する場合は卵の状態が一番駆除しやすく、成虫になってしまうと殺虫剤が効かないことから駆除が難しくなります。
 早朝にカラス等の鳥類が成虫の蛾を食べますので、鳥による鳴き声の騒音やフン害が生じることもあります。また、鳥類が食べても、蛾は山林の方から続々と羽化して市街地に来ることから、個体数は中々減りませんので、発生したらしばらく注意が必要です。
 卵も建物の外壁や木の幹以外にも産み付けられることがありますので、降雪前に外に置きっぱなしの物を倉庫や屋内に入れる際にも卵が産み付けられていないか確認してください。

お問い合わせ先

住民課住民生活室 生活環境係
電話:01656-5-3312(内線 35)
FAX:01656-5-3837

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